間取りの話 〜南側に大きな窓のないリビングの間取りを選んだ理由と住んでみての感想〜

注文住宅で家を建てることを決めてまずイメージしたのは、南側に大きな窓のある明るいリビングでした。

平屋にしようと決めていたため、土地探しをするときは「まわりに大きな建物がなく、日当たりを確保できる」ことを一番の条件として探しました。

そして東側と南側は田んぼと畑という田舎ならでは (!) の土地を購入しました。これで南向きの大きな窓から明るい光が入るリビングで過ごせる !! とワクワク。

なのに!

決めたのはリビングダイニング(LD)の南側に大きな窓がない間取り。
大きな窓は南側ではなく東側につけたのでした。

それは、間取りの打ち合わせに入って何回目かにラフスケッチで提案された間取りでした。

悩みに悩んだ上にその間取りに決めた理由と、南側に大きな窓のない LD で暮らしてみての感想を書きたいと思います。

目次

我が家の間取り

我が家の間取りはおおまかにこんな感じです。

間取り図

片流れ屋根で北下がり (南側が高く北側が低い) になっており、シンプルな長方形の家です。LD では東側の青線のところが窓で、南側には大きな窓はありません。

東側からの外観はこんな感じで窓になってます。

東側から見た家の形と窓の位置

LD の南側にまったく窓がないというわけではなく、南側はロフトになっていて吹き抜けみたいになっており、高い位置に横長の細いすべり出し窓が 3 つ横に並んでいます。

間取り ロフト
東からの外観にロフトの窓の位置をかいた図

最初にこの間取り図を見たときは本当にびっくりしました。リビングが家の南側にないなんて ! 日当たりのよい南側に浴室やトイレが陣取るなんて !

なぜ大きな窓を南側ではなく東側に配置したのか、この間取りをかいてくれた設計士さんの説明を聞くと、

・敷地の南北の幅が狭いため、南側はとなりの土地 (畑) との距離がとれず、南側に窓をとってもカーテンが閉めっぱなしになってしまうから
・東側の景色の方がきれいだから (山がきれいに見える)

ということでした。

そうなんです、購入した土地は南北の幅が狭く東西に長い形状だったのです。南北に長いか正方形に近い土地であれば、南側に庭を持ってきてとなりの土地と我が家の建物との距離をとれたのですが、我が家の土地ではそれができない !

土地は広さだけではなく形も考えないといけなかったことにここで気がついた私たち😱😢

土地購入の話はこちら

余談ですが、それからというもの、ほかの家が「敷地にどのように家の建物や駐車場を配置しているか」「玄関の位置をどこにしているか」というのを見るようになったんですね。

「道とどう接しているか」「となりの家の窓や玄関の位置」などによって、たとえ正方形の敷地でも自由自在に建てられるというわけでもない、ということもわかりました。

ということで、土地の購入前に、プロである工務店やハウスメーカーに相談できれば、自分の希望する間取りや家の形に適した土地かどうか教えてもらえますね。ただ、工務店やハウスメーカーを先に決めるのも難しい気もします。よっぽど気に入ってお願いしようと決めている会社があれば、ですね。

この間取りに決めた理由

この間取りの提案があってから、私たちは悩みまくりました。

設計士さんのいう「南側の窓のカーテンが閉めっぱなしになるかもしれない問題」は、畑で一日中人が作業しているわけではないので大丈夫なんじゃないかな、とも思ったし、

「南側に大きな窓がないと昼間の日差しが少ししか入らないので、私たちが希望する『冬暖かい家』にならないのでは ?」というのが大きかったと思います。

ただしかし、この間取りは気に入った点も多かったのです。

  • 家の大きさのわりにLDが広く、土間収納やパントリーもつくれる
  • WIC が 2 つもある
  • 薪ストーブと寝室が近くて、冬は暖かそう
  • お風呂、洗面所、トイレが南にあって、冬寒くなさそう(ヒートショック予防)
  • 寝室への入り口が左右にあってかっこいい
  • 寝室とトイレが近い (夫が夜のトイレの回数が多いんですよね、歳ですねぇ😅)
  • 廊下がない間取りって面白い
  • 東の窓から太陽が昇るのを見るのは楽しそう (マンション暮らしで東側に窓があったことがなく、朝日が差し込む部屋にちょっと憧れてたんです)

他にいくつか提案された間取りではなかなか難しかったことが、この間取りではできてたんですよね。廊下がない分、LD やパントリーも広くなるし、WIC がそれぞれ 1 つずつ持てるし、浴室や脱衣所が冬寒くなさそうという点もとても魅力的。

他にはない間取りだと思ったし。

あと、この間取りは、見ててワクワクするというか、楽しい暮らしができそうな気がしたんですよね。

悩みに悩んだ末に、以上の理由からこの間取りに決定しました。

住んでみての感想

そんな間取りでで4年半暮らしてきました。

四方の壁がほぼ東西南北を向いていて、1 年を通して東側の窓から午前11時ころまでは光が差し込みます。

午後になると、直接の光が差し込む明るさはなくなりますが、窓は四方にあり小さい家なのでどこかからの光はあるため、電気をつけることはなく本を読んだりする程度なら問題はありません。

そして、一番心配だった「冬に昼間の日差しがないことで部屋が寒いんじゃないか問題」についての感想は、

・10月から11月前半頃 (晩秋) の天気がいい日は、部屋が暖まらずとても残念
・だけど真冬はそれほど気にならない

です。なぜ真冬は気にならないかというと、

ここは寒冷地。真冬は最低気温は -10℃、最高気温も氷点下という日もあります。そこで薪ストーブを導入した我が家。そんな寒い朝、薪ストーブを焚いておけば昼間は薪を焚かなくても家の中は暖かく、日差しがないのはほぼ気になりません。これには本当にびっくり😳。

薪ストーブのおかげなのか、家の性能のおかげなのかはわかりませんが、外が零下でも、雪が降ってても家中暖かい☺️。小さい家だからというものあると思います。

もちろん、冬、窓から光が入った方がさらに暖かくなるとは思いますが、私としては、室内が暖かければ窓からの日差しのあるなしはそれほど気にならないということがわかりました。

「日差しが入ってくればもっと暖かくて、焚く薪の量が減らせるんじゃないの?」とも思われるかもしれません。それも確かにそうかもしれませんが、冬は薪を焚くのが楽しみのひとつ😊。なのでそれも問題なしです。

ということで、寒さを感じるのは、10月から11月前半頃の「暖房はまだ使わないけど、窓からの日差しがあれば暖かいよね」という晩秋の頃。薪ストーブを焚くにはまだちょっと早い、という時期ですね。この時期は本当に窓からの日差しが恋しく、「南側に大きな窓があれば暖かいのに……😢」と思ってしまいます。

LD の南側に大きな窓がないことの予想外のメリットは、

・梅雨明けから9月頃までの暑い期間は、室内が暑くなりにくくとてもいい
・家具が日焼けしにくい
・TV の画面が見やすい

でした。

やはり夏は日中の日差しが入らないほうが室温は上がりにくいし、明るさも抑えられるので気分的にも涼しげな感じがします。暑い季節は、思っていたよりも快適でした (とはいっても、真夏は扇風機やクーラーを使います。寒冷地なので、真夏でも朝起きる頃はまだ涼しく、朝からクーラーをつけることほとんどはないですが)。

それ以外の間取りに関する感想は

よかったこと

・LDに朝日が差し込むのが気持ちがいい
・ほぼ真東を向いているので、太陽の昇る位置が季節によって移動するのを見るのが楽しい。日の出の時間もここまで違うとは ! (小学生の理科の学び)
・2つのWICを夫用、妻用とわけたことで、それぞれが管理することになって整理もしやすい
・脱衣所のそとに洗面場所をつけたので、どちらかが脱衣所を使っているときも使えて便利
・冬に、洗面所、脱衣所やお風呂、トイレが寒くない(昼間はむしろ暖かい)
・寝室が薪ストーブに近く、寝るとき暖かい

など、間取り図を見て気に入った点は、暮らしてみてやっぱりよかったですね。脱衣所やお風呂を南側の日当たりのいい場所に置くのはもったいないとも思いましたが、冬、お風呂やトイレが寒くないことは思っていた以上に快適で感動です。これから歳をとっていくにあたって、ヒートショックが起きにくいという点でめちゃめちゃよかったと思ってます。

ちょっと残念なこと

・真夏の昼間は、洗面所、脱衣所、トイレが暑い
・キッチンの音が寝室までつつぬけ (生活音の問題は平屋全般のデメリットかもしれません)

平屋のメリット・デメリットについては、また今度書きたいと思います。

まとめ

「なんでこんな間取り??」と思う方が多いと思いますが、間取りに関しては私たちは意外に満足しています (90 点くらい)。

欲を言えば、LD の南側に大きな窓があって、さらに薪ストーブで冬暖かくて、というのがベストなのだろうとは思いますが、東西に細長い土地を購入してしまった自分達の失敗でもあるわけで😅

専門家の方からしたら、「なぜこの土地を購入してしまったのか」と思うような形で、設計しにくい土地だったのだろうと、今も思います😅

この間取りを提案してくれた設計士さんにはとても感謝しております。

朝の東からの光の差し込みは思ってた以上に気持ちがいいです。あと、夏暑くなりにくいというのもかなりのメリット。最近の夏は異常な暑さなので。南側にリビングをとりにくい敷地の方などにちょっとでも参考になれば。

各場所のよかった点、使いにくい点など、詳細についてはまたおいおい。

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