平屋のメリット・デメリットを考える

前回の間取りの話に関連して、平屋のメリット・デメリットについて感想を書きたいと思います。

目次

平屋のメリットについて

平屋のメリットとは

一般的に言われる平屋のメリットを集めてみました

❶ 効率のよい動線(すべての部屋が同じフロアにあり上下移動がない)
❷ バリアフリー(老後の安心)
❸ 階段がなかったり廊下が少ないことで、風通しがよくなる
❹ 家族とコミュニケーションがとりやすい
❺ 屋外に出やすく、自然を感じやすい
❻ 間取りやデザインの自由度が高い(2階の重みがない分、柱が少なくてすむため)
❼ 構造が安定している(建物の重心が低くなり耐震性が高まるため)
❽ メンテナンス費用が抑えられる(メンテナンス時の足場などが少なくてすむため)

実際に住んでみての感想

「❶ 効率のよい動線」については、とても実感しています。

20数年賃貸マンションでのワンフロアの生活に慣れきっていたので、たまに実家で2階に物を取りに行くだけでも面倒と感じてしまうものぐさな私にとっては、そのまま違和感がなく暮らせていて、やっぱり楽だと感じています。

「❷ バリアフリー」については、我が家はロフトをつくったので階段もあり、完全にバリアフリーとは言えません。なので、老後は階段を上がれなくなってロフトは無駄になるんじゃないか問題はあります😅。

が、生活に必要な部分(キッチン、水回り、寝室など)はすべて1階の同じフロアにあるので生活はしやすいと思います。

ロフトのメリット・デメリットについては次の記事へ。

「❸ 階段がなかったり廊下が少ないことで、風通しがよくなる」については、設計によるとは思いますが、我が家は長方形の小さい家で四方に窓があるので、風向きにかかわらず風が入ってきて風通しはいいと思います。

賃貸マンションでは、玄関側とリビング側という2方向にしか窓がないパターンがほとんどだったので、どの方向からでも風が入るのはうれしいですね。

「❹ 家族とコミュニケーションがとりやすい」については、夫婦2人の生活なので特にメリットとも感じないですが、お子さんがいるご家庭ではメリットかもしれません。ただ、下記のデメリットの家族間のプライベートの確保が難しい」と表裏一体だと思います。

我が家はそれぞれの個室もない間取りなので(最初からつくる予定なしでした)、家に2人ともいるときは常に気配を感じます

マンションでの生活でも個室はなく、お互いそれぞれのことをしているとき(1人でTVを見る、音楽を聞く、パソコンで動画を見るなど音が出る場合)は、イヤホンを使ったりして過ごしていたので、そのまま同じように問題なく過ごしていますが、感じ方は人それぞれですよね。

家族の気配や音も気になるという方は個室を作った方がいいし、今はリモートワークなどで家で仕事をする場合も個室がないときついですね。

そして、たとえ個室をつくったとしても、部屋と部屋の間に廊下がない間取りだと音も聞こえやすいと思います(デメリットの「④音が聞こえやすい」にも関連してくる)。

我が家は間仕切りの少ないオープンな間取りで狭い家なので、キッチンの音が寝室までほぼつつぬけです。夜に洗濯機をまわしたら、やはり寝室まで音が聞こえます。うちは食洗機はつけてませんが、夜に食洗機が作動しても同様だと思います。

しかし、我が家の場合、音がつつぬけ問題はそれほど気にはなっていません。

それはなぜかというと、

  • 夫は、明るくてもうるさくても、いつでもどこでも眠ることができる体質なので、キッチンで多少音がしても大丈夫。
  • そして妻の私が夫より先に寝ることや後に起きることは、1年のうち数回しかなく、また夫だけが起きていてキッチンで音をたてるということはほとんどない。
  • オール電化ではないので、深夜に洗濯機をまわすことがない。

ということです。

そんな理由で大丈夫なのですが、それでも音は思っていた以上に聞こえるので、

平屋の間取りは、音の問題について、家族のライフスタイルを考慮して慎重に決めることをおすすめします

「❺ 屋外に出やすく、自然を感じやすい」についても、これをメリットと感じるかどうかは人によると思います。これも、デメリットから見ると「⑦ 防犯面の配慮が必要」となります。

長いマンション生活で1階に住んだことは2年ほどで、あとは2階以上の生活だったため、地面が近い生活に最初は慣れませんでした

地面に近いと、窓から出入りするときに蚊などの虫が入ってくるんですよ。2階以上だとほぼ入ってこなかったのですっかり忘れていました😅

あと、田舎で犯罪などはないようなところですが、とはいえ夏の夜1人のときに掃き出し窓のような大きな窓を開けて網戸だけにしているのはちょっと心配ではありますね。もちろん2階以上だったら絶対安心というわけでもないですが。

なので、夏の夜は人が入れない大きさの窓で風を入れるようにしています。

メリットとして庭が見えるのはいいですね。世話をした草花が花を咲かせているのを見るのはうれしいものです。庭の手入れは大変ですが、その分うれしさも倍増です😊

「❻ 間取りやデザインの自由度が高い」「❼ 構造が安定している」「❽ メンテナンス費用が抑えられる」については、素人の私たちは詳しいことはわかりませんが、そういうものなのだろうな、といったところです。

番外編

それ以外で平屋にしてよかったと思ったことは、

メンテナンスに関して、我が家は薪ストーブを採用したので、煙突の掃除をしなくてはならないのです。今のところ業者さんにお願いしてますが、お金もかかるし夫は一応自分でやろうという気はあるみたいです。平屋なのでなんとかできそう。2階建ての家だったら屋根が高すぎて、自分でやるのは危険でとてもとても無理な気がします。

平屋のデメリットについて

平屋のデメリットとは

こちらも、一般的に言われる平屋のデメリットを集めてみました

① 広い敷地が必要になる
② 坪単価が高くなることもある(基礎と屋根の面積が大きくなる)
③ 家族間のプライベートの確保が難しい
④ 音が聞こえやすい
⑤ 日当たりや風通しが悪くなることもある(中心部の部屋に日が当たりにくくなる)
⑥ プライバシーの確保が難しい(道路からの視線が届きやすい)
⑦ 防犯面の配慮が必要(1階部分にすべての窓があり屋外への出入り口が多くなるため)
⑧ 垂直避難ができない(水害時に2階への避難ができない)

実際に住んでみての感想

「① 広い敷地が必要になる」については、ワンフロアで2階建てと同じ部屋数や空間をとろうとすれば、広い敷地が必要になります。書斎、子供部屋、和室など、部屋数を増やすとかなり広い家になりますね。地価が高い地域ではなかなかきびしい😣

我が家は約85坪の土地に約25坪の家を建てました。建ぺい率60%の地域で、まったく問題はありませんでしたが、土地探しの際には、建ぺい率を確認することも必要です。

「② 坪単価が高くなることもある」については、やはりどのハウスメーカーでも割高になると言われました。

「③ 家族間のプライベートの確保が難しい」「④ 音が聞こえやすい」については、メリットの方にまとめて書いたとおりです。音の問題、よく考えて間取りを決めることをおすすめします。

「⑤ 日当たりや風通しが悪くなることもある」については、平屋はワンフロアにすべての部屋が配置されるので床面積が広くなり、正方形に近い形になればなるほど中心部に光が入りにくく風通しも悪くなりがちですよね。我が家は小さな長方形の形なのでこのデメリットを回避できていますが、L字、コの字、ロの字の形にすることでも回避できると思います。

また、一応天窓も検討しましたが、雨漏りがしやすい、夏は暑い、ということでやめました

「⑥ プライバシーの確保が難しい」については、2階建てならリビングを2階にして道路や隣家からの視線を避けることもできますが、平屋だとそういうわけにはいかないですね。

我が家は田舎にあるためそれほど心配はしていなかったのですが、隣りの家の窓や玄関の位置を考慮して、お互い視線が届きにくくなるような窓の配置だったりフェンスをつけたりすることを提案していただきました(これは平屋に限らずですが)。

「⑦ 防犯面の配慮が必要」については、やはり平屋のほうが泥棒に侵入されやすいらしいです。

防犯については、「最近の窓ガラスは強度がしっかりしていて、割ろうとしても10分くらいかかり音も響くので泥棒に狙われにくい」という説明がありました。なので我が家はシャッターもつけていません。戸締まりをきちんとしておけば大丈夫かなと。

それに、泥棒さんもせっかく入るなら、もっと立派な家を狙うでしょうw

「⑧ 垂直避難ができない」については、我が家のまわりには大きな川もないので水害はないと思うのですが、地域によっては考慮したほうがいいですね。

番外編

まったく個人的な感想で、個人の好みの問題なのですが、

単純な長方形の形だと外観をかっこよくするのはできなくはないけど難しいかなと思います。
軒が深かったり、L字、コの字の形の平屋を見ると、かっこいいなぁと思います。

我が家は広い家にしたくなかったし、敷地や予算の面でも難しかったんですよね。ちょっとだけ残念です。

まとめ

最近は、戸建て住宅の着工件数は減っているものの平屋の割合は増えているようです。

デメリットもいろいろありますが、私たちは平屋を選択してよかったと思っています。

平屋を検討されている方には、特に音の問題について、自分たちのライフスタイルを考慮して慎重に間取り等決めることをおすすめします。

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