室内ドアを引き戸をしたかった理由
室内ドアは基本的に引き戸にしたいと考えていました。
一番の理由は
老後に暮らしやすい家にするため
です。
家を建てる時点で40歳半ば、終の棲家として建てるわけで、歳をとって車椅子生活になった場合に備えて引き戸にしておくのがいいだろうと考えました。
また、今まで住んでいた賃貸マンションでは、扉の多くが開き戸である物件がほとんどで、開き戸は不便なことや危険なこと(デメリット)が多いと感じていました。
開き戸のデメリットとは
1. 扉と扉があたって傷がつく
開き戸の扉どうしが近くにあると、あたってしまって大きな音がしたり傷がついたりすることがありました。また、部屋の入口の開き戸をきちんと閉めないとクローゼットの扉が大きく開けられなかったりしたこともありました。扉どうしのぶつかり合いが危険だし不便でした。(これは設計ミスだと思うので、きちんとそういうことも考慮して設計されていれば問題はないのだと思います)
2. 扉の開く範囲がデッドスペースになる
棚などを置きたくても扉の動くスペースはあけておかなければなりません。扉の開け閉めに必要な範囲が意外と広くて不便だと感じていました。
3. 急に扉が開いてぶつかって危ないときがある
たとえばトイレや洗面所の前を通ったときに、中の人が出てきていきなり扉が開いてぶつかり危険なことが結構ありました。
4. 風であおられて扉が閉まる
窓をあけて風を通しているときに、風が強くて急にバタンと閉まる音にびっくりするのが嫌でした。フックで留めておけばいいのですがそれも忘れていたり面倒だったり。
5. 指を挟みそうになる
開く側で指を挟むことありますが、もっと危険だと思うのは蝶番がついている側の隙間です。隙間を掃除をしてときに扉を動かすと危険!
以上のように、私にとって開き戸はデメリットが多いと感じていました。
しかし、引き戸にもやはりデメリットがあります。
引き戸のデメリットとは
1. レールの段差の問題
- 歳をとったら少しの段差でもつまづくかも
- 段差があると車椅子で通りにくいのではないか
- 扉とレールの隙間にホコリがたまって掃除が面倒
2. 密閉性がない
開き戸に比べてぴっちり閉められないので、隙間風が入ってくる
引き戸のレールの段差によってバリアフリーではなくなるようでは本末転倒。
また、「冬暖かく、掃除が楽な家」を希望している私としては、引き戸のデメリットは大問題。
でも、老後のために引き戸にするからには多少の不便は我慢しなければならないのか……と思っていました。
引き戸のデメリットはなしに!
ところが今の家は進化していました。
まず、レールの段差問題については、上吊り式の引き戸にすることで床にレールはなし!
まったく段差もなく、開き戸の床とまったく同じ状態です。
そしてソフトクローズ。最後にゆっくり閉まって音も優しいし、指を挟んで痛い思いをすることもない。
そしてもうひとつの密閉性の問題。
段差問題は上吊り式引き戸で解決なんですが、密閉性についてはむしろ吊られていることで完全に下に隙間ができるわけです。これで隙間風が入ってきて部屋が寒くなってしまう、と心配になった私。
ところが、今は家の性能があがっていて(高気密・高断熱)、屋内全体の温度差が小さくなっており、扉のあるなしは(扉の下にできる隙間も)問題ないとの説明がありました。部屋を閉め切って暖めて、廊下に出ると寒い、ということはないと。
でも、私は実際に暮らし始めるまで疑心暗鬼でした。隙間があったら寒い空気が入ってくるでしょーって思ってました。
ところが、実際住み始めてみてびっくり。扉が開いていようが閉まっていようが、家の中の温度差があまりないのです。
我が家の暖房は薪ストーブで、次のような配置です。
もちろん室温は、薪ストーブの近くは高めにはなりますし、離れたところは少し下がります。
でも、LDとトイレや脱衣所などの温度差がほんとうに少ない。
寒くてトイレ行くのが億劫、とか、脱衣所が寒いから急いでお風呂に入る、ということがないのです。トイレや脱衣所が薪ストーブに近いせいもあるかもしれません。
気になっていた扉の下の隙間どころか、扉が開いていても、暖かさが逃げていくという感じはまるでないことにびっくり😳
それは家の性能によるものなのか、薪ストーブにしたからなのか、両方のおかげなのかわからないのですが、今の家ってこんなに快適なんだ!と感じているのでありました。
ということで、引き戸のデメリットを感じることなく過ごせています。
まとめ
我が家の屋内の扉は、WICと階段下の収納、そしてお風呂が折れ戸で、それ以外は引き戸になっています。
お風呂は、将来リフォームをするときに引き戸にしようと考えています。
今のところまだ車椅子生活ではないので、引き戸のよさを実感するまでには至ってないのですが、開き戸で感じていた不便や危険はありません。開けっ放しにすると扉の存在がなくなり、空間のつながりも感じやすく開放感があります。
また、引き戸だけでなく、お風呂の扉以外の折れ戸も上吊り式なのでレールがありません。これが掃除が楽なこと! 掃除機もフローリングモップもスイスイです。フローリングの床も切れることなくつながっていて、見た目もきれいです。
今はまだありませんが、ロボット掃除機も活躍してくれることでしょう。
上吊り式の扉は、ほんとうにおすすめです。